肩をすくめるアトラス (アイン・ランド著)

以前、だいぶ前に、読書中の感想を書いておりましたが、このたび、「肩をすくめるアトラス」を読破しました。ちなみに以前書いていた記事は以下です。

あの、結論から言いますと、私にとっては非常に良い本でした。会社とかの組織で働いている人、過去に働いていた人なんかは、非常になんだろう、共感というか感情移入できるかなと思います。

以下、結構ネタバレ的な部分もありますので、そういうのが嫌な人は、先に本を読んでみてくださいね😀。

これ、すごくざっくり言うと、実際に物事を動かすことのできる実務に明るいエンジニアとか経営者と、コネとかで世の中を渡っていく利権者との対立なんですよね。で、利権者が非常にのさばっている。それに対して、前者がストライキというか物理的に行方をくらます(いなくなる)ということを行うわけなんです(すごくざっくり言っています)。

その後、その利権者たちだけでは、ニッチもサッチも行かなくなるというわけです。

ここで、実務に明るいエンジニアとか経営者として、ジョン・ゴールトという人が出てくるのですが、その彼が言った一言が結構、印象に残ったので、以下に示しておきますね。

敵は無能でありーー敵は非合理的なもの、盲目的なもの、非現実的なものでありーーそれが勝利するための唯一の武器は進んで役立とうとする善良な人間の心だった。まわりの寄生虫が私の頭脳にどうしようもなく頼っているといいながら、強制力のない隷属状態を私が自主的に受けいれるだろうと思っていたのと同じく、私の自己犠牲を計画の財源にしようと考えていたのと同じくーー世界中で、人間の歴史を通じて、あらゆるかたちで、親類の放蕩者のゆすりから集団的国家の残虐行為まで、善良で、能力があり、合理的な人間の破壊者として行動し、おのれの美徳の血を悪に注入し、あくに破壊の毒を伝染させ、それによって悪の生存力を高め、おのれの価値に死の無力さをもたらしてきたのは善良で有能な人間自身だった。有徳の人間がうち負かされるにあたっては、悪が勝つまでにそうした人間自身の同意が必要になる段階がありーー彼が同意を控えることにしさえすれば、いかなる形で危害を加えようともうまくいきはしないとわかった。私は頭のなかでたった一つの言葉をはっきりと口にすることで諸君の非道な行為を終わらせることができるとわかった。私はその一語を口にした。『ノー』の一語だ。

肩をすくめるアトラス 第三部 AはAである

これ、ぶっちゃけ、今の日本にも結構当てはまっているなぁと思って読んでました。

詳しくは、本を読んでみてくださいってことで、短いですが、本の感想は以上になります。

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