はじめに
今回も、本の感想・紹介をします。前回と同じ著者の別の本になります。この本では、様々な教訓を示唆するチャートが提示され、それについて、著者が解説するという形になります。
「チャートで見る株式市場200年の歴史」は、株式市場の歴史を視覚的な方法で理解するための優れた本です。この本は、株式市場の200年間の動向をグラフやチャートを活用して解説しています。読者に、過去の出来事と市場のパターンがどのように相互に関連しているかを理解させるのが目的です。
今話題の「株価と不況」に関しても述べられています。例えば、以下のような事があります。
どうしよう。みんなが不況だと言っている。すぐに株を売らないといけない・・・・というのはおそらく間違っている。
チャートで見る株式市場200年の歴史
この本は、投資家、歴史愛好家、経済に興味を持つ人々にとって非常に魅力的な一冊です。以下では、この本の内容の一部を紹介し、どのように株式市場の歴史が進化してきたのかを簡単に紹介します。
グラフィカルな歴史
この本は、テキストよりも視覚情報を重視しています。歴史的な株価や指標の変動を見るために、様々な種類のグラフやチャートが使用されています。これにより、読者は過去の市場の動向を瞬時に把握できます。
重要なイベントの解説
本書は、歴史的な重要な出来事や事件に焦点を当てており、それらが市場に与えた影響について説明しています。例えば、世界大戦、金融危機、技術革命など、市場に与えた影響がどのように株価に反映されたかが詳細に解説されています。
投資家の教訓
この本は、過去の出来事から学ぶべき多くの教訓を提供しています。歴史を通じて、市場は周期的な変動を経験しており、それに対する適切な対応が重要であることを示唆しています。投資家にとって、感情に左右されず冷静な判断を下すことの重要性が強調されています。
未来への展望
本書では、株式市場の未来についても議論がされています。過去のデータとパターンをもとに、将来の市場動向に関する洞察が提供されています。これは、投資戦略の構築やリスク管理に役立つでしょう。
まとめ
僕が良いなと思ったのは、上記のように「おそらく〜〜」というような形で、決めつけるような言い方をしていないという所です。
あとは、不動産価格の長期サイクルなどについても述べられています。
以下のことについては、忘れずに心に留めておきたいと思います。
結局、この地図はバルークの名言と同じで、みんなが大儲けできると思うものはそはならないということを教えてくれる。理由は簡単で、みんなが信じているということは、みんながそれに(ものすごいスピードで)資金をつぎ込んでいるということで、それが終わるとさらに価格を押し上げる十分な買い手はもういないからだ。
チャートで見る株式市場200年の歴史
ただ、株、不動産、金など何にしてもみんなが有頂天の時期は最悪の買い時だという教えは間違っていない。
チャートで見る株式市場200年の歴史
上記の事って本当に大事だと思います。
僕も最近だと不動産とかに興味を持ったりもするのですが、上記のような事も踏まえて、「う〜ん、今から買うのは遅いかも。とりあえず、やめとこう。(2023.4.23時点)」という感じでいます。
あとは、コンドラチェフの波について書かれていますね。「コンドラチェフの波」というのは、ある周期(約50年)で景気が循環するという考え方です。循環があるというのは、大事な考え方だと思います。
第一部 目で見る株式市場
チャート1 PER-当時と今
チャート2 前のチャートで納得できなかった人へ
チャート3 マーケットで高いリターンを上げる
チャート4 株と債券の利回り
チャート5 PDRで見る長期展望
チャート6 PRB-定石どおりに使う
チャート7 PCFR-隠れた仕掛け
チャート8 スーパー銘柄とフォーブス誌の宣伝
チャート9 ミスター・アンド・ミセス金融-正反対の性格
チャート10 タイミングは分からない-56年間にわたる株価と金利
チャート11 VIC-すべての統計を1ページにまとめた資料
チャート12 証券の種類別指数で見た勝者は・・・
チャート13 外国投資で分散できるのか
チャート14 外国の株価-アメリカ市場を反映する7カ国の市場
チャート15 51番目の州
チャート16 株価とGNP
チャート17 成長に期待したプレミアム
チャート18 グロース株の変動
チャート19 「IPO」は割高の可能性が高い
チャート20 「みんな、目を覚ませ」
チャート21 資産価値との比較で考える買収作戦
チャート22 誰も気づかなかった静かな崩壊
チャート23 移動平均線とともに移動
チャート24 ニュースとマーケットの関係
チャート25 株価と不況
チャート26 株式市場の9つのメジャーなサイクル
チャート27 狂騒の1920年代の再来か
チャート28 PERは誤解を招くことがある
チャート29 明らかな警告
チャート30 大物が常に安く買っているわけではない
チャート31 優先株は優先的に保有すべきではない
チャート32 2%ルール
チャート33 お金持ちが忘れたことを思い出せ
チャート34 1843〜1862年にかけた鉄道株の月ごとの推移
チャート35 18世紀にも金融変動はあった
チャート36 南海バブルのチャート
チャート37 190年にわたる株式市場の動き
チャート38 報酬に見合う利益は上がったのだろうか
チャート39 100万ドルを貯めるための2つの方法
第2部 金利、商品価格、不動産、インフレ
チャート40 金利の変動
チャート41 長期金利-世界経済のなかの4カ国
チャート42 これらの利回りにはつながりがありそうだ
チャート43 やぶの中のヘビには気をつけろ
チャート44 石油価格に関心が集まる理由
チャート45 高金利は繰り返し起こる悪夢だ
チャート46 125年に及ぶコンソール債の教え
チャート47 イギリスの金融引き締めをもたらしたもの
チャート48 高いときに低く、低いときに高い事もある
チャート49 アメリカとイギリスの卸売物価
チャート50 イギリス南部の物価
チャート51 卸売物価のインフレ
チャート52 インフレ-アメリカが経験してきたこと
チャート53 金は商品価格のリトマス試験紙
チャート54 3カ国の物価
チャート55 戦争を避ける利点
チャート56 上がるしかないのか
チャート57 金の長期保有者の悲劇
チャート58 不動産価格の長期サイクル
チャート59 地方の不動産に関する本当の話
チャート60 これまでもずっとダメだった
チャート61 アメリカの住宅価格
第3部 景気循環と政府の財政とインチキ話を分析する
チャート62 経済史が1分間で分かるカンニングペーパー
チャート63 このパターンからは何が見えるか
チャート64 失業率と1%ルール
チャート65 自動車も衝突することはある
チャート66 住宅着工件数-逆さにして見る
チャート67 イギリスの食料配給の列
チャート68 設備投資という神話
チャート69 南アフリカの金はどのくらい重要か
チャート70 労働者の賃金は本当に高すぎるのか
チャート71 電力消費と経済成長
チャート72 原油の供給-政府の介入物語
チャート73 学習曲線を発見したのはテキサス・インスツルメンツではなかった
チャート74 内情を知るか、知らないままいるか
チャート75 税金-政府の成長を支える慣習
チャート76 政府成長率の全体像
チャート77 上がり続ける州税と地方税
チャート78 アメリカは反発している
チャート79 数字はつけられない
チャート80 連邦税という神話
チャート81 出任せで予算とのバランスを取る
チャート82 金持ちアメリカの不動産商法
チャート83 国防費とGNP
チャート84 経済学者が否定する景気循環
チャート85 太陽黒点
チャート86 弱気相場とミニスカートの関係
チャート87 餌がいるものを買っちゃいけねえ
チャート88 ウォール街のまじない師
チャート89 自然界と金融界の偶然の一致
チャート90 マーケットにおける失敗で住み家を失ってはならない
結論
付録A おびえた子供の神話
付録B 更新されたチャート
「チャートで見る株式市場200年の歴史」は、株式市場の歴史に興味がある人にとって、過去と未来を洞察するための貴重なリソースです。この本を読むことで、市場の変動や動向をより深く理解し、賢明な投資の決断を下す手助けとなることでしょう。
少しでも気になった方は以下にリンクを貼っておきますので、読んでみてください😀。